今日は「學問のすゝめ」(福沢諭吉 著) ならぬ「休息のすゝめ」について。

猫のストレッチ

睡眠の大切さはもう長いこと医学的根拠をもとにあちらこちらで言われていることなので皆さんも既にたくさんの知識をお持ちでいらっしゃると思います。

快適に睡眠をとる方法や快眠を促すグッズも世の中には溢れており、それぞれ皆さんのライフスタイルに合ったものをお選びになって
工夫をされていらっしゃることでしょう。

本日お話しする「休息」とは仕事など何かしらの作業をを行っているときに一時的にその作業を休めること、止めること。つまり、それまでグッと身体にいれていた力や注いでいた集中力をいったん緩める、いわゆる ”ブレイク” と言われる時間です。

一方、似た言葉の休養は気力や体力を回復するために、睡眠を含めより長い時間を使い疲れた心身へエネルギー補充することなので、どちらも非常に大切ですが日常生活のあるゆるシーンで必要な「休息」のほうがより身近なメンタルヘルスケアともいえるかもしれませんね。

私にも覚えがありますが、何かに熱中したり没頭していると平気で長時間の作業を続けてしまうこと、皆さんにはないでしょうか。

これは私の場合ですが、意外と集中力がもつのでむしろ中断することを好まず切りが良いところまで続けてやりたくなってしまうのです。

けれども、効率が良いと思っているのは案外本人だけだったりして、その作業成果を客観的に眺めてみると意外にミスや粗雑さが目立ったりします。

私たち人間は誰一人完璧ではない(たとえどんなに完璧でありたくても)、むしろ不完全な存在だからこそ謙虚に多くの学びを周囲の環境や関係性を通して一つ一つ実体験しては修正を加えながら身に刻んでいくようになっています。

ですから、試験でない限り、作業にいっさいミスがないことばかりが求められるわけではありません。

けれども、やはり成果をきちんとあげていくためにはできるだけミスは減らしたほうがよいですよね。

では、休息をどのようにとるのがベストか。

ある人は1時間に数分を1回、ある人は3~4時間に10~15分ほどを1回など、人によってそれぞれ最適なサイクルがあると思うので「これがベスト」と言い切ることはできません。いろいろなパターンを試しながら、ご自身の脳や体が緩んでリラックスできる、そして何よりも再び目の前のものごとへの情熱が上がる時間サイクルを見つけていただきたいと思います。

誰にでもその人に適した作業の仕方があるのに、「休息」をあえて取り入れるとどういったメリットがあるのか訊ねる方もいらっしゃるかもしれませんね。

長く座りっぱなしでいる習慣が健康に悪影響を与えることはよく指摘されていますが、なかでも関係性が指摘されるのは心臓の疾患にかかるリスクが高いという点です。1日に座っている時間を3時間未満に減らすと寿命を2年近く延長できる効果があるとも言われているのですから、少しでも「休息」を挟み、座り続ける習慣を断ち切っていったほうが良いように感じます。

また、私も現在取り組んでいる最中ですが、時間管理がうまくできるようになるということでしょうか。

長く一つのことに没頭しているときは、必ず他の日常に大きなしわ寄せが生じバランスが大きく崩れます。取り組む作業にうまくブレイクを入れていくことで冷静かつ客観的に眺めることができるようになるのでものごとのバランスはもちろん、付随して自律神経のバランスも交感神経だけが過剰に亢進した状態から脱して整えやすくなります。

できればそのブレイクがちょっとしたストレッチや体操だったりするとより効果的かもしれませんね。

私は人から進められて1時間に1分、「1分運動」というのを何年か前から取り入れるようにしてみています。

コミュニケーションを指導する生徒さんに1分を実感していただくことがよくあります。これは簡潔にわかりやすく話をするためにあえて時間を短く意識していただいているものです。

1分は数字で確認すると何も満足にできないわずかな時間に感じますが、実際にはコマーシャル一本分と同じ尺なのですから案外たっぷり時間があることに皆さん改めて気づかれます。腕立て伏せなどを実施してみると、平均で20回前後はできてしまうのですからどれだけたくさんのことができる時間かなんとなく理解していただけるかもしれません。

この1分運動は一石二鳥です。ブレイクしながら健康にもなれるので脳も体もすっきりできるからですね。運動が日常生活の一部に自然と組み込まれてくるので習慣が変わり、また体質も少しづつ、けれどもある日突然大きく変わります。

長年染みついた習慣やライフスタイルを変えることはかなりの時間を要し、すぐには変わりにくいものです。けれども、一日のうちでできる数を少しづつ増やしながらやり続けていくことで何かが大きく変わり始めます。

私自身、やり始めてからまさにものごとは ”目の前にある小さなことをやり続けること" で行動や人生まで変えていくのだなということを実感し始めています。

作業の合間に適切な「休息」を交える(それが体を動かす運動なら尚良い)ことでその作業時間をより生産的、創造的に活用でき、意識が目覚めて目の前のものごと、つまり自分の人生によりいっそう集中できるようになる。

また、時間管理、感情管理、体力管理ができることでついには人生そのものを自分の意志で管理することができるのでしたらしたらなんて素敵なことでしょう。一度は試してみても良いかもしれませんね。

何よりもご自身に合った休息サイクルやルールをいろいろ試しながら良いものを一つ決めて、最初は無理なく、けれどもなるべくやり続けてみることで自分に対する自信やものごとへの情熱をもうまく取り戻していらっしゃるとことができると思います。

「休息」をうまく味方につけて心も、脳も、身体も健康に保っていきたいですね。

 

投稿者プロフィール

小松万佐子
小松万佐子こまつまさこ心理相談室(安曇野ルーム)心理カウンセラー
今日もお読みいただきまして、ありがとうございました。
皆さまが柔らかな心で一日過ごせますように。
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