新聞やテレビをはじめ、毎年ある時期になると必ず「あれから何年」とわかりやすい節目の年数が見出しに並びます。

古い紙

終戦から始まり、何か大きな事件、事故、自然災害にいたるまで。

節目の年数を見ると「あぁ、もうこれだけの時間が経過したのだな」と改めてその当時の記憶や歴史に思いをはせる私たちがいます。

けれども、「あのとき」を実際に身をもって経験された方々にとっては、決して節目で数えられることではなくて・・。

たとえ10年、15年、20年、50年と見出しに書かれようがそれは決して心に区切りがつくことではなくて・・。

今でも昨日のことのように鮮明に刻まれている記憶なのだと思います。

以前、ある自然災害に遭われた方がおっしゃったこと。

「報道してもらっているうちはいいんです。でも、それはずっと続くわけではなくて・・。忘れられてしまうことが一番怖い。頻繁に報じられなくなってからが実は私たちの生活も、心も、身体も一番苦しい時期なんです」。

東日本大震災から10年を迎えようとしている昨今、それに寄せた関連の特集が各メディアをはじめあちらこちらでみられる時期です。

節目を機に、はっと思わされ改めて被災者や被災地域に考えや行動を及ぼすことはとても大切なことでしょう。

けれども、節目に限らず、ふとした瞬間いつでも「忘れていません。人生のどの瞬間に私たちにも同じことが起こりうるかもしれないから・・。私自身のことのように決して忘れません」という気持ちを持っていること、思いを彼の地にはせ続けること、出来ることをやっていくこと。

たんぽぽの綿毛が一本

被災された方々の心は一瞬たりとも「あの日」を忘れていません。

あの日の光景も、あらゆる音も、口の中に広がった様々な味も、そして洗っても決して拭えないあの独特な強烈な臭いも・・・。

そうした忘れられずに苦しくなる思いを酌むために、私たちはここにいます。

ただ、あなたの傍にいますから。

節目に関わらずいつでも耳を傾けられるよう、ここにいますから。

 

投稿者プロフィール

小松万佐子
小松万佐子こまつまさこ心理相談室(安曇野ルーム)心理カウンセラー
今日もお読みいただきまして、ありがとうございました。
皆さまが柔らかな心で一日過ごせますように。
小松万佐子から皆様へのメッセージ

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