日本で働く誇り(英語サイトのご案内)

長野に来て間もないころ、運転免許のない私の交通手段は電車でした。

地方都市のローカル線は1時間に1~2本という電車の運行ですから待ち時間がかなりあります。

テントウムシ

 

寒い冬のある日、コーヒーを飲みに入るほど時間があるわけではないけれどあまりにも寒くて駅の待合室で暖をとっていたときのこと。

座った目の前にベビーカーから私に笑いかけてくる赤ちゃんがいました。

まだお若いお母さんはイスラム教徒の女性が頭に巻くスカーフのようなものを身に着けています。

赤ちゃんが私の顔を見つめてはなんともいえない可愛らしい顔をして笑うので、あやしながらお母さんに話しかけるとマレーシアから来たとのこと。

この頭に巻くスカーフは同じイスラム教徒でも国によって呼び名が異なり、マレーシアの場合は「トゥドゥン」といいます。

松本市に移り住んで間もないこのお母さんとは、その後、パンやお菓子作りを教えてさしあげたりそれぞれ得意のお料理やお菓子を携え両家を行ったり来たりする、今日まで続く家族ぐるみの仲になります。

名古屋に住まう20歳になる甥っ子に言わせると「コミュ力高~!」だそうですが、私の人生は街中の信号待ちの瞬間であったり、電車で目が合い話が盛り上がったり、たまたま同じカフェに居合わせたり、バスの席が近かったりと状況や時間に関係なくわずか数秒、数分でも、瞬間的に老若男女、また国籍関係なく誰ともで仲良くなるのが常なので本人的にはちっとも驚くことではありません。

彼女は出会った当時まだ20代後半の若者でしたが、マレーシアの学校を卒業したうえで、さらに日本の4年制の国立大学もきちんと卒業している優秀な方でした。同じくマレーシア人のご主人も日本の大学での学友とあって、私たちの会話は常に英語でしたが日本語も非常に上手な夫妻でらっしゃいます。

最近では、あまりにも流ちょうな日本語なので100%日本人のような気がしてしまい日本語で書く、話すをしていますね!そういえば・・。

出会って間もない頃、格安の航空券がたくさん出まわる時代になったこともあり故郷のマレーシアから夫妻の親戚がどっさりまとめていらっしゃったことがあります。

私を紹介したいと親族の皆さま一堂に会している場にご一緒し、ツアコンさながら日本の生活習慣や文化、歴史をお話しさせていただきました。

学校の先生をしていらっしゃるという彼女の伯母様がおっしゃったことが印象的でした。

「日本の学校を卒業し、こうして日本の企業に就職して立派に仕事をしているこの子たちは私たち一族の誇りなんです。私たちマレーシアの人間にとって、日本製品はもちろん、その文化や歴史、そして日本人は憧れそのものなのですよ」とおっしゃりながら私の話に熱心に耳を傾けてくださっていました。

中国が世界を席巻するようになって久しいここ20年近く。

アジア、あるいは世界における日本の位置づけは以前に比べて何もかもが宙ぶらりんのような状態に私個人の目には映っていました。

それでも、こうして精巧な技術や開発力を持ち、勤勉で誠実な国民性に憧れを抱き、この国で暮らし仕事をすることが誇りだと思ってくださる方々がいらっしゃる。

そう考えるだけでなんだか胸が熱くなりました。

彼女から昔、まだお菓子やパンの作り方を教えていた時分に「マレーシアに帰ったらカフェを開くことが目標だ」と聞いたことがあります。

そして、2年ほど前だったでしょうか。「まさこさんに相談したいことがある」と言われ・・。

気がついたら日本でイスラム教徒の仲間のためのコミュニティの場となるようなカフェを開店していました。

その行動力と夢の実現力に私も心から驚き、また何よりうれしく彼女を誇りに思っています。

多様な人種

憧れの日本で、日々の暮らしの中から心に芽生えた夢を実現する。

どのようなバックグランドを持つ方であっても、この国に暮らすことが人生のとても充実した良き時間となるようどんなときも願ってやみません。

そして、そんな溢れんばかりのエネルギーに満ちた様々な国や地域から集まる人々との交流を通して、私たちも多くの新たな気づきや再発見をしながら共に成長していけたらいいですね。

 

 公式サイト内に英語ページを作りました。

 

投稿者プロフィール

小松万佐子くれたけ心理相談室(安曇野支部)心理カウンセラー
今日もお読みいただきまして、ありがとうございました。
皆さまが柔らかな心で一日過ごせますように。
小松万佐子から皆様へのメッセージ

予約をする(空席確認)

小松万佐子のカウンセリングのご予約確認(24時間対応) ※お電話によるご予約は、 電話による予約方法(フリーダイヤル)でご確認ください。 Please click here to make reservations from my calendar.

コメントはお気軽にどうぞ

次の記事

孤独の淵から