ちひろ美術館の庭

 

頭の上を一直線の雲を描いて飛ぶ
飛行機をずっと田んぼから
眺めていたんだよね・・

 

会社勤めをしていた時代

九州の山奥の貧しい山村で

育ったという

報道技術さんと海外出張した

ときのことでした。

その方は

上空に浮かぶ飛行機を

田んぼから眺めることが

日課だったそうです。

飽きもせず毎日のように

その姿に憧れて、焦がれて・・

 

どうしたらあんな大きなものが
空を飛ぶのだろう。

あの飛行機に乗ったら
どこまで行けるのだろう。

乗って出かけた先には
いったい何があるのだろう。

そこにはどんな人たちが
住んでいるのだろう。

 

日本の南端の小さな村の田んぼから

毎日、飛行機を見上げた少年は

その仕組みを知りたい一心で

奨学金で工学を学び、そして

願った航空会社には縁がなく

思いがけずにテレビの世界に

入ることになりました。

配属された技術部で

記者と共に

海外に頻繁に赴く仕事を任され

幼少の頃から見上げていた空の雲を

今度は眼下に見下ろすように

なったのです。

さまざまな国へ出かけ

多種多様な文化や人々の暮らしぶりを

知ることもできました。

複数の航空会社の株主にもなり

憧れの飛行機は

より身近な存在になりました。

欧州までの片道9時間近く

隣あった席で

長く交わした昔話の締めくくりに

「夢って思い続けると叶うんだね」

と少年のように笑ったお顔が

20年経った今でも

上空を振り仰ぎ

飛行機が描く雲を眺める度に

思い出されます。

今は引退なさりどうされているのか。

どのような環境にあっても

どのような境遇であっても

真剣に願い、心と頭に

はっきりと描き続けた夢は

どのような道を通っても

最終的に叶うものだと

話を伺いながら強く思った

あの日のフライトを

こんな(写真)風景を見ていたら

思い出しました。

どこかに夢見る少年の姿が

ありそうですね。

 

投稿者プロフィール

小松万佐子
小松万佐子こまつまさこ心理相談室(安曇野ルーム)心理カウンセラー
今日もお読みいただきまして、ありがとうございました。
皆さまが柔らかな心で一日過ごせますように。
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